2022/10/04 17:58

数日前のこと

今年の秋はじめての

「渡り鳥V字編隊」をみました。



クワックワッと

鳥の鳴き声が聞こえると思い

上を見上げたら、

高い空の上のほうに

綺麗なV字で鳥の群れが

飛んでいました。



きっと温かい南を目指し

長い飛行を始めた鳥たち。

日本に住んでいた頃には

見たことがなかったのですが、

この時期の北ドイツでは

よく見かけます。




そんな時、

ふと思い出したのは

『ニルスのふしぎな旅』の小説。

昔テレビのアニメもありましたね。


ちょうど、

わが家には子ども用の

「青い鳥文庫」が。


そして夢中になるほど

面白いことを発見しました。


いたずら少年ニルスが

やりすぎて、、、

トムテ

(赤い帽子をかぶった妖精)

までも怒らせてしまい

魔法で親指サイズの小人に

変えられてしまうことが

ことの発端。



困ったニルスは

空に憧れるガチョウのモルテン

の背に乗りながら、

渡り鳥ガンの群れと共に

スウェーデン中の空を旅して

最後には

やさしくて勇敢な男の子に

成長する!

というお話です。



作者はスウェーデン人の

セルマ=ラーゲルレーフ

1858-1940)。

1906年に発表された作品で

後に女性で初めてノーベル文学賞を

受賞しています。




とても慈愛に満ちたエピソード

に溢れた作品でした。

ファンタジーなのですが、

動物の世界がより身近に感じられ

スウェーデンの自然や地形など

詳細にわかるストーリー。


実はラーゲルレーフが、

スウェーデンの子ども達が

楽しみながら

スウェーデンの各地方について

学べるようにと、

教育会に依頼されて書いた本

なのだとか。


そしてロールストランド社の

クリスマスイヤープレート

JULEN』は

この話がテーマになっていました。

Gunnar Nylund

(グンナー・ニールンド)

による青と白のデザインは

とても雰囲気があり可愛いです。



ニルスのお話が

イヤープレートの題材として

選ばれるほど

スウェーデン国民に愛されている

のがやっと理解できました。


みんな大好きなニルスの冒険のお話。

大人にもオススメしたい

秋の夜長の一冊です。


(ドイツスタッフ K)